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40代で発症したクローン病患者が、完治を目指して、薬なしの闘病で経験したことを綴ります


by Cheesman
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無理は禁物

昨年の1月に「次回は更新を拒否される」かもと書いた特定疾患の登録ですが、拒否される以前に申請をやめてしまいました。私の仕事のサイクルからすると年末から2月ぐらいが一番忙しく精神的にも追い込まれる時期で、血液検査の間隔がかつては毎月だったのが2ヶ月ごとになり、3ヶ月ごとになり、しかしそれ以上の間隔をあけてしまうと新患扱いになるのだそうで、うかつでしたが久しぶりに行ってみたら新患登録しないと診てあげませんと言われました。体調が良いのに初診料を収め直し、無駄な検査費用を払うのもなぁと、一応主治医にとりついでいただいて検査を打ち切ることにしました。ずっと良好(もちろん薬はとっていない)だったので当然といえば当然です。それで特定疾患の登録もできず、言い方を換えれば晴れて健康体に戻ったかっこうです。

2度目の発症のときはそれで失敗しました。登録をやめて完治宣言したあとで、無理がたたってストレスがたまり、再発に至ったので、今回も注意が必要でした。登録するとしないで何が違うかというと、栄養剤を鼻注するためのポンプがレンタルできるかどうかなのです。前回はもはや特定疾患ではないということでポンプが借りられないので、栄養剤なしで病気を抑え込もうとして失敗したのです。一度吸収障害が出てしまうと食事だけでは対処しきれなかったのですね。

昨年暮れにいや~な感覚がよみがえってきました。これはおそらく体験した人にしか分からないであろう、あるいは私独特の感じかもしれませんが、お腹に違和感があって、下痢ではないし腹痛でもないのですが、クローン病を発症したころに覚えたのと同じ違和感があって、「あっ、このまま行くと3回目の発症になるかも」と思い、1ヶ月ほどストレスのない生活を心がけたのです。要するに公私ともに断れる仕事は断ってリラックスするようにしたわけです。もちろんふつうの社会人としてやるべき仕事はふつうにこなしてのことですが、それで違和感は消えてしまい、元のような生活に戻ることができました。

食生活はまったく普通の人と同じです。元々菜食志向が強い私ですが、肉も魚もOKで、これはNGというものがありません。牛乳は元から嫌いなので飲みませんが。ですから野菜中心の食生活で、動物性たんぱく質として摂るのは卵が主体です。トシのせいか肉は消化が悪く食後に少しもたれる感じがして避けています。もう50代なかばなので糖質を制限しようと思い、朝と昼はデンプンや甘いものを控えるようにしています。これはクローン病対策ではなく、どちらかといえば糖尿病予防の考えです。メリットは食後に眠くなることがないという点。晩御飯のあとは眠くなってもいいので、可能なら玄米ご飯(ない時は白米)を軽く食べるようにしています。2年前の職場の健康診断ではメタボと言われ、少し減量して昨年はメタボ傾向と言われました。今年はさらに減量したものの、腹回りの基準を若干オーバーしていたのでどういう通知がくるか?BMIの基準でいうとまったく問題ない範囲なので血液検査の結果に異常がなければ心配することはないと思います。おそらく来月あたり結果の通知が来るはずなので楽しみにしたいところです。

これから年末に向けてまた忙しくなってくるので、仕事をためこんでストレスにならないよう、毎日無駄な時間を減らして効率よく働くのが目標です。それで暮れにお腹に違和感を覚えなければ自分に合格点をあげたいと思います。

追記:食事制限がある場合、たとえ薬にたよっていなくても完治ではなく緩解だろうという人がいます。人それぞれですから、そういう考え方を持つのも結構ですが、たとえば白米のご飯を食べ続ける人でも糖尿病になる人ならない人がいます。これは体質の問題であったり確率論であったりするので、糖尿病予防のために玄米ご飯に切り替えた人に対して、「あんたは実は糖尿病なのだ」と言っても無意味なのと同じ論理であるように思います。そもそもまだ発症していない人に対して「おまえは実は病気なのだ」と決めつけてどうしようと言うのでしょう。ここで議論するつもりは毛頭ありませんが、現在の私は何を食べても大丈夫ですし、時々ハメをはずすこともあります。ただ、いわゆる「エビデンス」とやらに裏打ちされた健康的な食生活がいいと思っているので乳製品を避け、肉を避けているのです。それはクローン病を意識したものではなく、あらゆる病気の予防を意識してのものです。子どもの頃からのでたらめな食生活の蓄積という負の遺産をしこたまかかえていますから、いまさら努力したところでどうにもならない部分もあるのかもしれませんが、たとえばタバコはやめたとたんにそれなりの効果があると言われているのと同じで、健康的な食生活も始めたとたんにそれなりのメリットはあるのだと信じています。

# by Cheesman | 2018-08-26 06:18 | 現在の状況

さらに1年

みなさま明けましておめでとうございます。
前回エントリーからさらにまた1年が経ちました。一度完治して油断し再発した苦い経験から、再度完治したつもりでいても、いちおう特定疾患の登録は更新しています。おそらく次回は更新を拒否されると思います。そのようなことを主治医の先生がおっしゃっていました。私のように薬を一切とらずに食事に気を付けるだけで健康を維持しているクローン病患者は珍しい・・・というか私の先生が知る限りでは皆無ということのようです。今お世話になっている病院は近所の総合病院で、主治医の先生も一般的に西洋医学のアプローチしか考えておられない方なので、それは仕方のないことかもしれません。でも最近亡くなった安保徹先生の理論に従えば消炎鎮痛剤に頼ると治るものも治らないということになりますから、安保理論を実践しておられるお医者様にかかって薬と縁を切り健康を取り戻した患者さんも多いのではと思います。
もし新しく患者になられた方で、このサイトを偶然見つけられたという方がいらっしゃったら、それを偶然と思わず、まずは古い記事から順に読んでいただければと思います。

# by Cheesman | 2017-01-17 22:01 | 現在の状況

再発か再燃か

久しぶりのエントリーです。その後の私について。

実は完治宣言しておきながら一度再発しました。すでに治っています。

完治してからしばらくは恐る恐るの生活だったのですが、だんだん大胆になってきて、いつの間にか無理に仕事をするようになっていました。それに伴い心労も重なり、最初に発症したときと同じように心身ともにかなりなストレスにさらされる状況に陥っていたのです。最初は胃痛から始まったので胃潰瘍か何かじゃないかと疑って病院に行ったところ、CTをやってもらったら腸に炎症がありますねと言われて再発を知った次第。

とはいえ治し方は分かっているからと高をくくったのが運のつきで、どんどん体重が落ちていきました。このままだと行き倒れになって救急車の世話になるかというところまで栄養失調が進んだところで経腸栄養を導入。それと同時に(信条に反することでしたが)炎症を鎮めて一気に治してしまうためステロイドのお世話にもなりました。ステロイドは副作用が怖いので、入院治療が必要ないギリギリの量で処方してもらい、半年かけて徐々に量を落としていきました。

こういう話をすると「もともと完治じゃなくて緩解なんだから、今回のも再燃しただけだろう」と考える方がいらっしゃると思うのです。しかし風邪ひとつとってみても、毎年同じような風邪を引く人がいたとして、それを毎年毎年再燃するという表現はしません。難病だから治らないという決め付けがあるために、再発した際に「実は治っていなかった」という発想になるのではと思っています。というわけですので私の再発が再燃でもけっこうですが、今は「完治」していて、前回の「完治」のときと同様、薬で症状を抑えているわけではありません。薬で緩解を維持しているわけではない現状を緩解と表現するのが納得いかないわけです。言葉の定義がどうあれ、大事なのは薬に頼らずに健康を維持することですから、今の私の状態は理想的で真の健康体となんら変わらないものであるということです。

このたびの再発について、いろいろ反省することがあり、今回は定期的に病院で血液チェックをしていただくことにしています。今は3ヶ月に1回のペースです。今後この調子がずっと維持できれば半年に1回まで落とすかもしれません。

再発の一番の原因が精神的ストレスにあったことは間違いなく、その点で仕事の調整をしましたので、今後はもう大丈夫だろう・・・なんてことを考えていたら、人生の難問というのは次々とやってくるものですね。断りたくても仁義上断れない仕事の依頼が舞い込むこともあります。そのあたりはできるだけストレスを軽減すべく知恵を絞って切り抜けようかと・・・。

# by Cheesman | 2016-01-11 13:24 | 現在の状況

カミングアウト

これまでにも時々問い合わせを受けたことですが、私を治して下さったのがどなたなのか、やっぱりお読みになった方には気になるところでしょう。一応回りに配慮して伏せてきたのですが、そろそろ公表しても良いかなと思えるようになりました。

みらいクリニックの今井一彰先生です。

ご自身のブログでもこんな事書いておられますしね。それに、それとは関係なしに、すでに感づいておられる方も多いようですし(笑)。

今井先生が独立されてからは田村周先生に後を引き継いでいただきました。その田村先生も今井先生といっしょに漢方と痛みの外来を開いておられた病院はやめてしまわれたので、私と同じ病院で私と同じ治療を受けることはもはや不可能です。ですので、私が治療を受けた病院についてあれこれ詮索されることはどうぞおやめください。また、「表主治医」がどなたなのかについてもです。この先生の病院には今でも時々お世話になることがあって、つい先だっては整形外科のお世話になりました。

おかげさまで(今は風邪ぎみで馬油のお世話にならねばなりませんが)元気に年を越すことができそうです。それもこれも私のために祈り、情報を下さり、薬や健康食品を送って下さり、実際に治療をしてくださった大勢の方々のおかげです。

直接的には今井先生と田村先生のお二人に完治へと導いていただいたことは疑う余地がありません。

このブログをご覧の方のほとんどは、クローン病や自己免疫病と呼ばれるよく似た様々な病気を抱えておられたり、あるいはご家族や知人にそういう病気の方がいらっしゃる、そんな方々だと思います。思えば私も6年前の今頃は最初の入院を終えて、どうせ病院も閉まってしまって何もできないからと、一時的な退院をし、不安を抱えながら年を越す、そういう状況だったのです。どうぞ皆様、とくに患者の皆様におかれましては、今は苦しくてもそのうち楽になるんだという希望を持ち続け、心に平安の灯をともして新しい年をお迎えください。

もしかしたら今井先生のブログからこちらを覗きに来られた、初めてご来訪の方もおられるかもしれません。そういう方には強調しておきます。「クローン病は治らない病気ではないんですよ。」
# by cheesman | 2011-12-28 13:20 | メッセージ

1周年

ちょうど1年前に完治宣言しました。調子が良くなり、一切の薬をやめ、症状が出なくなっただけでなく、精神的にも「一生治らない」という「医者の呪い」から解放されたと考えたゆえの宣言でした。

ですから実際にはそれよりずっと前に治っていたんだと思います。

前にも書いたと思うのですが、緩解という言葉があり、難病の場合良くなったように見えても完治と呼ばず緩解という言葉を使って、いつかまた再発(再燃)することを匂わすのですが、それがいやでした。

とはいうものの、薬をやめたのですし病院通いもしていないのですからすでに治ったと考えてよいはずですが、それでも以前のような生活習慣に戻ったらすぐにも再発するのではないか、そういう懸念はつきまとっていたのです。

病気を通して、正しい生活習慣を学びましたから、以前のような生活習慣にはもはや戻る気になれませんが、それでも時々馬鹿をして、たとえば食べ過ぎたり冷たいものを飲んだりして一時的にお腹が痛くなった時などに、もしやこれはクローン病の再発ではないか、などという思いがよぎることもあったのです。

しかし最近はそういう恐怖心からもほぼ完全に解放されたように思います。

このブログを立ち上げてから、何人かの方からご相談を受け、あるいはうれしいコメントをいただいています。人それぞれですので、もしかしたら治らない方もいらっしゃるかもしれません。しかし現在、薬なしでこの病と闘おうとしておられる方には「きっと治る」という気持ちを捨てずに継続していただきたいのです。私が病の兆候に気づいてから完治宣言するまで5年かかっています。今の知識で仮に同じ病にかかったら、おそらく治るまでそんなに時間がかからないと思います。病気そのものは変わらないのに、医術は日進月歩ですから。そして薬に頼らずに病気を克服するのも立派な医術なのですから。
# by cheesman | 2011-09-07 07:16 | 現在の状況